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その詩人、リルケ。三柱異常干支の人。

 

昔夫の祖母がご存命の時以下のような会話をしたことがありました。

 

私はヘルマン・ヘッセがすごく好きで以前よく読んでいたんですよ。日本語でですけど。

 

あら~、ヘッセは絶対にドイツ語で読まなきゃ駄目よ~!

 

 

 

ってエライ簡単に言うてくれはりますけれども!!

 

母国語ドイツ語じゃない私にしてみればそれは結構難しい話なんっすわ。

ていいますかそう仰るあなたは何か外国語でその国の純文学を嗜まれたことがおありで? ぐぎぎ・・

 

くらい思いますわね。ええ、思いましたよ。そないに簡単やったらこっちもこないにドイツ生活苦労しとらへんねんと(笑

 

ところで私はFacebookのヘルマン・ヘッセが好きな人が集まるコミュニティーに入っているのですが、そこでは結構みんなが『 こんな素敵な文章があるよ!』みたいにちょこちょこ紹介してくれるのです。

これがなかなか良くって。

で、当時婆ちゃんと喋っていた頃に比べてドイツ語にも全然慣れた現在の私。今ならいけるんちゃう?と思って全集的なものを買ってみました。まあ私が駄目でも子供たちには必要になるだろうしね。

(正確には全作品入っているわけではない)

 

ヘッセ先生のご尊顔入り。

1冊抜けているのは、今現在詩集の入った第6巻から読み始めているからなのですが

 

これがもう身震いするほどいい!無茶苦茶いい!

 

な に こ れ!?

 

ばっちゃが言ってた通りだった!!

 

読んでいて大袈裟でなく涙が出るほど美しい。言葉を紡いでこんな風に芸術にまで高めることって出来るんだ・・。

私は昔から割と本を読む方だったのですが、詩というのがどうも分からなかったのですよね。ピンと来ないというか。長い文章がずらずら連なって、どんどん頭の中で物語が展開して行くのが面白いのであって、詩って何がいいんだ?とよく思っていました。学校で宮沢賢治の詩とかやった気がするし(?)家でもランボー詩集やコクトー詩集を読んでみたりもしましたが縁を感じず。

 

で、リルケですよ。

ヘッセの話ちゃうんかーい!?って感じですが、ライナー・マリア・リルケ。FBコミュニティで紹介されてたこのリルケの詩がまたもーんっのっっすごい、いい。

ヘッセもそうだけどリルケも文章にリズムがあって、それが音楽のようなのです。そっか、言葉を紡ぐだけなのにそれを音楽にもできてしまうんだ、と。少しの文章、詩を読み終えるだけで、最上級のコンサートを聴いた後みたいな満足感に満たされる。

もちろん素晴らしい日本語訳も沢山出ているはずですが、これは本当に原語で読まなければ分からないわ。こりゃすごいや・・・とドイツの文豪たちにほとほと感心しています。これを楽しめるようになっただけでも、ドイツに移住してきた甲斐があったよ。

 

Man muß nie verzweifeln,
wenn einem etwas verloren geht,
ein Mensch oder eine Freude oder ein Glück;
es kommt alles noch herrlicher wieder.
Was abfallen muß, fällt ab; was zu uns gehört, bleibt bei uns,
denn es geht alles nach Gesetzen vor sich,
die größer als unsere Einsicht sind und mit denen wir nur scheinbar im Widerspruch stehen.
Man muß in sich selber leben und an das ganze Leben denken,
an alle seine Millionen Möglichkeiten, Weiten und Zukünfte,
dem gegenüber es nichts Vergangenes und Verlorenes gibt.
R. M. Rilke

 

私の『 こんな感じだろう訳 』:
もし何かを失っても絶望することはないよ
人とか嬉しいこととか幸福とかさ
またもっと素晴らしく帰って来るから
こぼれ落ちなくちゃいけないものは、こぼれ落ちてゆくもの
縁のあるものは繋がっているもの
だって全てはおのずと法則に従っていくものだからね
その法則は私たちの理解より大きく、私たちは上辺だけはそれと矛盾してるように見えるアレ。
人は己の中に生きなくちゃいけない
そして過ぎ去ったことや失ったものなんかじゃなくて
人生丸ごとを、あらゆる無数の可能性を、そしてその広大さや未来について考えるんだ。
by リルケ

 

算命学ですか?な内容ですよね。
しかし内容もいいけどやっぱり語感とリズムなんだよ。人々が詩を何度も繰り返し読んで楽しむ意味が、半世紀生きてようやく分かってきたところです。

 

ところで見てみましたよ、命式を。

 

きたよ、久々に来た。三柱異常干支。いいですねえ♪
井蘭斜格もついでに。家庭運がちょっとアレなのでそっち方面しんどかったんじゃないかなと思われる命式。そしてなんと繊細そうな命式よ。

 

むちゃくちゃ神経質そうやな、おい・・・。

 

母ゾフィーは娘を切望していたことからリルケを5歳まで女の子として育てるなどし、その奇抜で虚栄的な振る舞いや夢想的で神経質な人柄によって、リルケの生と人格に複雑な陰影を落とすことになる。(wiki

 

出たよ毒親。しかもこんな身勝手な扱いをしておきながら、彼が9歳の時に『 もうええわ、面倒や 』と全部放り投げて去っていく母。大分異常な環境ですよね。でも異常干支持ちの人は(どれだけ持ってるかにも寄るが)、どれだけ異常な環境で育ったのですか?が人生を決めるようなところがあります。環境が異常であればあるほど、そして精神的に苦労すればするほど自分の異常性・天才性が伸びやすい。平凡に幸せに暮らしましたとさ、となると異常性が変な感じで出て来る。実際命式でも母縁が薄いので、後に才能を発揮するために必要な『 宿命と環境の一致 』になっており、長い目で見れば良かったのでしょう(でも辛いよね)

 

他に気になるのは

ロシアでは多くの芸術家と交流を持ち、ことにモスクワで71歳のトルストイを訪れその人となりに多大な感銘を受けている。

 

てことは!私の好きなロシアの画家、レーピン先生にも会っていたはず。
レーピンはトルストイと交流深く、トルストイを沢山描いています。

 

モスクワ 2019年イリヤ・レーピン展(新トレチャコフ美術館)その1
私の行ってきたトレチャコフ美術館におけるレーピン展とモスクワ旅行記です。 算命学も出て来ます  私がめちゃくちゃ大好きなイリヤ・レーピンはロシアを代表する画家の一人なので、もちろん世界各地でレーピン展が開催されます。 レーピンさん銅像 何故...

 

他にはあのロダンとも交流を深め、ロダンと一緒に考える人のポーズを取ってみたり(とってない)
仏画家のポール・セザンヌとも友達になったり
親父の仕送りを27歳あたりで打ち切られてド貧乏になり家族解散になったり(でも離婚してない)
お金ないのにピアニストと浮気したり

 

おい、ちょっとしっかりしろよ

 

と言いたくなる感じですが、作品が良いのでまあいいか。

 

というわけで、ドイツ文学お勧めです。

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ウクライナ人の友人で画家であるPasternak氏の描いたリルケさん。背景はモスクワのクレムリン。

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