前回の続き
歌川国芳「 猫の当字 かつを 」 私がかつをという名前なら絶対にこれを名刺に使いますね。
そう、ようやく卵の話です。
この国芳さん、最初の(1)で書きました通り
庚の人なので水が多すぎると沈んでしまう。丁で加工、研磨して実用化されるのが一番な庚なのに、それが出来辛くなる。
普段から宿命が水性過多、後天運でも申や亥子丑辰あたりが周って来るとますます水が深くなるわけですが、庚の国芳さんにとって 水性は鳳閣・調舒 を表します。しかも主星まで調舒星。
これ “ 自分の家の庭にデフォルトとして卵を産む鶏が沢山いる ” というのと同じだな、と思ったのです。
他の家には同じくらい卵を産む鶏がいるところもまあある。けれども平均と比較してどうも自分のところには卵を産む鶏が多いようだ。それが来る日も来る日も卵を産むわけです。そうすると
- 自分で食べる
- 友人知人に分ける
- 売る
か何かしないと卵が飽和状態になる。
どんどん消費する方法を考えないで放っておくと卵は腐ったり、孵化して更に卵を産む鶏が増える。そうすると一層卵に埋もれる。更に後天運によっては鶏がパワーアップして、普段の何倍も卵を産むようになる。ただし自分はそれがデフォルトなので、自然と生まれて来る卵をどうさばけばいいかも知ってる。そのスキルを磨くこともできる。
これはつまり天に
この機能付けといてあげるから、これどんどん使って生きていくといいよ
と言われているのと同じことなのです。
国芳さんにとってはこの 卵をさばくという作業がすなわち絵を描くという表現活動 だった。なので無名画家時代も三合会局が10年続く水性がますます過多になる時期も、ひたすら書き続けた。卵を放置せず適切に消費して行った。
しかも水性の器に入った伝達能力なので、常に新しい知識や技術を学び取り入れることがそこに加わればなお宿命に沿ったエネルギーの消費の仕方となるわけです。
その点
実は国芳は当時なかなか手に入れることができなかった西洋の銅版画を集め、遠近法や陰影の付け方の研究に励んでいた。
とそれに関しても無意識にクリアしている。使い込んでいる。分かってたんだなぁ・・・さすが主星傷官(調舒星)。
逆に、持っている星を活かさないというのはつまり、このどんどこ無限に出て来る卵を放置するということ。そうすると自分の家は卵だらけになり、鶏も増え、腐った卵は臭い不衛生に・・・やがて家が居づらい場所になる。生き辛くなる。ストレスは溜まるし健康には悪影響、ゴミ屋敷ならぬ(新鮮なもの・腐ったもの入り混じった)卵屋敷になって周りとの関係もおかしくなっていく。
算命学の鑑定を受けるということは
あなたの家には卵を産む鶏がたくさんいますよ。
だから生まれた卵をどんどん使っていくと使い道によっては皆に喜ばれ、それが周り周って自分にも嬉しい結果となって帰って来る。それこそ一石二鳥、三鳥、四鳥にもなりますよ。
と教えてもらうこと。
それを売るか、自分で消費するか、誰かに差し上げるのか、ムカつく奴に片っ端からぶつけるのか
( 1991年 国民に生卵をぶつけられ自ら反撃に出ようとし、周りに抑えられる当時のドイツ首相ヘルムート・コール氏 )
使い方は自分次第。もちろん使わずに放置して自分が苦しくなるのも自分次第。
庚の彼は多すぎる水性エネルギーを “ 絵を描くこと ” にとことん費やし、だからこそ水の底に沈んでしまわなかった。それによって無意識に自分で自分を救う結果になった。
ただここまで五行の一つが旺じると卵の消費活動、宿命燃焼活動もある程度自分にエネルギーがないとできないので、64歳にお亡くなりになっています。63歳はこれまた水の三合会局且つ年運天中殺、更に月干支天剋地冲の大運も重なっていたので、その影響が翌年に現象化したのかなと。
しかし当時の寿命を考えると64歳は大変長寿であり、やはり宿命を生かし切って天寿を全うされたのではないかな。
ああ、歌川国芳展行きたいな・・・(やっぱりそこ)
太田記念美術館では9/4より「没後160年記念 歌川国芳」展を開催。前後期でテーマ別にすべての作品を入れ替えて、9/4~26のPARTⅠでは戯画を、10/1~24のPARTⅡでは武者絵や風景画を中心に作品を紹介します。リピーター割引もありますので、ぜひ通期でお楽しみください→https://t.co/VF6O0FzDTN pic.twitter.com/wSwcBxsJb8
— 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art (@ukiyoeota) August 29, 2021
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