今頃の時期になるとよく思い出す光景があります。
私がまだ演奏の仕事をもりもりしていた頃、いつだったか12月中頃に東京に来たことがあります。
当時は飛び回って演奏活動をしていたので、そのちょっとの合間を縫って東京の街に散歩に出た時
年末年始の食材なんかを路上でも売っている一角に偶然出くわしたことがありました。
路上だけではなく左右にずらーっと店が並んでいて、間の道路幅もそれほどは大きくなかった。
路上の市は天井なしの青空市。
その区画は結構大きく、店にも路上にも台の上に数の子やいくら、様々な魚や切り身、黒豆やしめ縄など山盛り積み上げられ
それらを売っている男性たちも一段高いところに上って皆大声で掛け声をかけてお客を集め
かなりの人込みでごった返していたのですが、ものっすごーーーーーい活気があって!
台の天辺に飾られた立派なマグロの頭とか、路上で売っているのにすごく新鮮でおいしそうな刺身用の塊とか
実際は寒いのにあちこちにぶら下がる黄色いランプで何となく雰囲気は暖かく
あれもこれも美味しそうで、見たことのないものも沢山あって魅力的で
さあ今から皆で年末年始に突入するぞー!!という団結感みたいなものも感じ
ものすごくワクワクしたのを覚えています。
東京は土地勘がゼロなので、具体的にどこだったのかさっぱり分からないのですが
ここの土地の人たちはこういうところで色々なものを取り揃えて、そして年末年始の準備をしてお祝いするんだなあ!
と見ているだけで凄く楽しかった。
見知らぬ土地の日常生活に触れる瞬間って、すっごくワクワクするんですよね。
あの明るい勢いのある東京の年の暮れの雰囲気、あれをじっくり味わってみたいなあと思ったものです。
いつかそのうち年末年始数週間を東京で過ごして、あそこで色んな食材を仕入れて
年越しそば食べたり、自分でお節を作って食べたりするんだ!
写真もいっぱい撮るんだ!
と決意し早幾星霜。
まだ実現できておりません・・・・笑
懐かしいなあ。
これはロシア
Factory in Murom. 1900 Konstantin Korovin ( Moscow1861-1939 Paris )
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