これ。
そうそう、これドイツでも時々問題になってる。
この記事は日本に関して書かれているけれどドイツでも同じなのです。内容はだいたいこんな感じ。
PIAAC/国際成人力調査 は PISA/学習到達度調査 の大人版で
- OECD加盟の先進国を中心に
- 24カ国・地域の
- 16~65歳約15万7000人を対象に
- 2011~12年に実施された。
問題はレベル1から5まであり、レベル3は「小学校5年生程度」の難易度とされている。
この問題に正答できない成人は日本では27・7%で、3~4人に1人。
レベル4の問題では150字程度の本の概要を読んで質問に当てはまる本を選ぶが、日本では8割近い(76・3%)成人がこのレベルの読解力をもっていない。
「数的思考力」のレベル3は立体図形の展開で、日本の正答率は62・5%。
レベル4は単純なグラフの読み取りでビジネスでは必須の能力だが、このレベルに達しているのは日本人の約2割(18・8%)しかいない。
「ITスキル」のレベル3では、メールを読んで会議室の予約を処理する。事務系の仕事では最低限必要な能力だと思うが、日本人でこれをクリアしたのは わずか8・3% だけ。(←ななななんでなの??)
この結果をまとめると、次のようになる。
(1)日本人のおよそ3分の1は「日本語」が読めない。
(2)日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。
(3)パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。
しかし、である。
この惨憺たる結果にもかかわらず、日本人の成績は先進国で1位だったのだ。
OECDの平均をもとに、先進国の労働者の仕事のスキルを要約すると次のようになる。
(1)先進国の成人の約半分は簡単な文章が読めない。
(2)先進国の成人の半分以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。
(3)先進国の成人のうち、パソコンを使った基本的な仕事ができるのは20人に1人しかいない。
そうすると社会でどんな不具合が出てくるかというと
問題は、知識社会が(無意識のうちに)人々の知能を高く見積もっていることだろう。
税務申告書から生活保護の申請まで説明を読んで役所の書類を正しく記入するためには、偏差値60(MARCHや関関同立)程度の能力が必要になる。そうなると自力で申請できるのはせいぜい5人に1人で、残りは(お金を払って)誰かに頼るか諦めるしかない。
この現実に気づかないのは社会を動かしているのが高学歴のエリートで、自分のまわりにも同じような高学歴しかいないからだ。
これさあ、ホントそうだよね。
日本の役所の書類ってどんなのか忘れちゃったけど、ドイツの見るたびに
これ絶対に分からない人沢山いるだろう
(私はこういうところでプライドが高いので意地でも石に齧りついてでも調べていくけど、多くの人は絶対面倒臭がってやらんぞこれ?)
と思うもの。
そして私は算命学を勉強し始めて初めて『 自分の考えや思いを伝えるのが苦手な人がいる 』と理屈で分かりました。それまでは何となく年齢が同じであれば、まあ多少の差はあれど自分と同じような感じなのだろうとぼんやり思っていたのです。
何しろ私は自分の東の門番が調舒不動明王
どーん!
だからこそ外に向けて伝えたいことはいくらでも湧いて来るし、文章に直すのも蛇口を捻れば水が出て来る状態でじゃぶじゃぶ行ける。なのでここに毎日山ほど書いているわけです。そうして私の長文を読みに来て下さる皆様もやはり長文に全然耐えられる体質ってことで、おそらく活字中毒気味な人が多いと推察しております。
つまりここの読者様は上記の『 役所の書類を自分で記入するのが難しいタイプ 』ではないでしょう。
で、ドイツでも同じような問題があると知ったのは(ドイツ生活人生半分以上ながら)実はごく最近。
コロナでワクチンを打つ・打たない、どこに行くのに何の書類が要る・要らない、ワクチン証明の書類がアプリに変わった時ダウンロードから記入まで説明を読んで理解しなくちゃいけない・・・
というのが出来ない人がめちゃくちゃ多いんですわこれが!
という新聞記事を読んだのですよね。
これはワクチン賛成・反対以前の問題で、なかなかワクチン接種が進まなかったのも実は文盲(orそれに近い)人が多すぎるってことが大きな原因でもあるねん!ということだったのです。
これもびっくりしましたよ。そそそそうなんかいな!?と。
『 サインしろって?何書いてあるか読めへんのやけど?』
Portrait of Minister of Ways of Communication and member of State Council, Prince Mikhail Ivanovich Khilkov 1903 by Ilya Repin
そしてこれもちょっと前に遡るのですが、ドイツの大卒率って意外に低くて『 そんな少ないの!?』と驚いたことがあったのです。
今ちょっと調べてみると
ドイツでは25~64歳のうち30%強が大卒で、OECDの大卒率が37%だからそれより低いよ
と。
うーん・・・別に読み書きができたら偉いとかすごいとか上だとかはないと思いますが、上の記事のように社会生活を送る上で取りこぼしが増えちゃって損だよね、というのはどうしてもありますね。
でも社会を動かして決め事を作るのも上位数%のエリートたちで、彼らはつい『より上』を見て隙が無いように詰めて詰めてそっちに基準を持って行ってしまうのも分かる気がする。
『 なぁ、そやんな?ワシも読まれへん。』と言ったとか言わなかったとか。
Portrait of Vladimir Aleksandrovich, 1910 by Ilya Repin
周りの人を出し抜いて勝ち上がって行くことこそが人生だ!みたいな人って多いもんね。そういう世界で寝首を掻かれないように、知識と知恵を付けるのはもの凄く大事ですね。だってそれって誰の邪魔にもならず、誰も傷つけず出来ることだから、やればいいだけという面もある。そしてそれって持って生まれた頭というよりも、分からない言葉はとりあえず辞書を見るとか、ちょっとネットで調べてみるとか、そういう面倒臭げなことを面倒臭がらずにやるかやらないかだけの違いな気もするのですよね。
知は力なり。
本日もお読みいただきありがとうございました。
コメント
このブログを読んで前の職場を思い出しました。同じ日本語のはずなのに!文章の読めない人、居ました(涙)結局私がメニエールになり退職しました。ちょうどかよさんが異次元不渡の法について書かれていた時で、それから好奇心で異次元には行かないと決めました。けど、ホント困ります‥。
メニエール病大変でしたね。
今はお加減如何ですか?人生逃げるが勝ちってことは大いにありますので、ご自愛くださいね。
パソコンを使った基本的な仕事ができるのは20人に1人しかいない。
これはええ?本当に?!そんな少ないの?!と思いますが…。
でも仕事で「こちらのフォームに記入いただいた内容を元にZOOMで打合せしましょう」と言うと「できない」と答える人は意外と多いです(でも体感3割くらい)。そして「できない私の事を馬鹿にしている!あなた嫌い!」と反感を買ってしまうことすらたまにあります…。
こうした記事を読むと、同じ街に住んでいる人でも見えている世界は全然違うのかなと思います。
そういう風に反感を持たれるとびっくりしますね。誰もそんなこと思ってないって~!と。
住みやすい、生きやすいは人によって全然違うので、見えている世界も主観的には全然異なるのでしょうね。