先日用があって飛行場までバスで行ったのですが、バスから見える外の景色は今の時期木々の葉っぱが半分以上黄金色で綺麗ですね。

その日は雨で薄暗く、道の端に積み重なる落葉が水に濡れそぼっていたのですが、それでもあの発色。落ちた葉からですら発せられるこの時期にしかない光。何と目に優しいのか。目から入って首を通ってお腹に流れていく感覚が、足りない栄養素が補われるような、今まさにこの時期欲しい感覚だー!と神の采配に感心してしまいました。
さて。
この間起きた瞬間に(←最近多い・笑)
“ 当たり前 ” だ!
と分かったのです。
算命学ではよく出てくる家系の因縁のお話。
因縁、それも家系の因縁と言われてもいまいち小難しそうで分かりにくいじゃないですか?
なんか先祖が昔呪いの儀式でもしてたんか?
的な。その影響が今現代の我々にも影響しているのかと。
違う、ピッタリの言葉が 当たり前 だわ。その家族や家系における当たり前。
家系の常識とも言えるけど 当たり前 の方がイメージしやすい。
あなたの家系では何が 当たり前 でしょう?
その 当たり前 はそのまま継承することで血族が末永く存続し、幸せに発展していくという建設的な当たり前 なのか。

誰か一人、もしくは特定の〇〇ポジションの人間だけが甘い汁を吸い、周りの人間が激しく不本意に犠牲にされるような不自然で、俯瞰的に見てその血族の破壊に繋がる当たり前 なのか。

どっち寄りなの?
そのまま継承して行っていいの?
が現れるのが命式。
因縁というのは先の代を生きた人々の「思い残しの念」のことなので、より正確には 当たり前 の後ろに付着する、もしくは 当たり前 から必然的に発生する「思い残しの念」。それががあるの?ないの?の話になる。
でもそう考えると抽象的でぼわんとして掴みにくいので家族や家系における当たり前 と考えると分かりやすいかな。

A Woman Sewing by an Open Window by Jules Trayer
分かりやすい例を挙げてみると
- 大学くらい行くのは当たり前だよね
- いや、学歴なんて要らない。高卒でさっさと働きに出るのが普通でしょ?
- 女性も手に職をつけて社会に居場所があり、収入もあるべきだよね
- いや、女性なんだから結婚したら子を産み夫を支え家族を支え、自己犠牲は当然だよね?仕事は二の次でしょ。
『母と子』(1903年)neu.jpg)
Sir William Rothenstein – Mother and Child
- 男は男らしくあるべきなんだから泣くもんじゃない。感情を素直に見せるのは恥。いつ何時も強くあらねばならない。
- いや、男だって泣きたい時に泣き感情を的確に伝えることは自然で大事なことだけど?

Fallen Angel by Alexandre Cabanel
- 女の子は下の兄弟姉妹の面倒を見て家族の犠牲になって、奴隷扱いされてもまぁ仕方ないよね
- いや、兄弟姉妹皆ちゃんと平等に扱わないと駄目でしょ?
- 公務員家系なんだから当然公務員になるでしょ?
- いや、皆自分のビジネス起こしてるから起業でしょ起業。

Woman Sewing by August Macke
また
- 人生を、生きるということを幸福に繋がる体験の場として楽しんでいるのか、仕方なくブー垂れて時間を過ごすものと考えるのか
- 人間関係は自分を知り喜びを作り出す契機とすることができると考えるのか、人なんて所詮・・・と考えるのか
もっと細かく行けば
- お金を稼ぐとは
- 運動をすると云うことは
- 食べること、旅行とは
- 芸術や宗教に関してどう思っているのか などなど
その 当たり前 の裏にプラスの建設的な発想があれば、それは財産になる。継承されて嬉しい力になる。
逆に耐え切れなかった恨み辛み、怒りや我慢の念がくっついて、その拡大再生産になっていたとしたら。その浄化されていない念は次世代の子や孫、ひ孫がスカっと晴らさなくちゃいけない。
でもその 家族や家系における当たり前 を継承しそのひな型をなぞる生き方だと、同じ無念が世代を経るごとに拡大再生産されそうですよ。
さあどうする?
なのですよね。

A Woman Sewing by Henri Martin
何故さっきから針仕事をする女性の絵ばかり貼っているかといいますと、こういうのを見ると心がぎゅっとなるのですよね。韓国の時代劇を見ていると、位の高い女性が刺繍をする場面がよく出てきます。
あれって当時のそういった女性に許された、数少ない趣味の一つだったということ。それくらいしかやっていいことがなかった。させてもらえなかった。刺繍でもさせてりゃ変な男も寄ってこないし、お金を稼いだり権力に繋がったりすることもないし、無駄な知恵をつけることもない、静かで邪魔にもならない・・・だったのでしょう。

Woman Sewing by Jules Breton
別に韓国に限らず昔の女性はほぼそうだった。
色々な絵画を見ても、針仕事をする男性の絵なんて見たことない。
逆にばりばりビジネスで活躍し生き生き一人の人間として生きる女性の絵もない。あってもせいぜい半裸の踊り子とか牛馬のように働かされる姿とかね。
私は女性なのでつい女性視点で考えますが、きっと男性視点でも
昔はそれが必要だったかもしれないが、今は改善していった方がいい家系の “当たり前” ってあるよねー!
なのだと思う。
食うに困るといった、物質的に立ち行かなくなることは避けなければいけない。
けれどもそういった有形物質の目に見える分かりやすい世界が万人の関心ごとであることは世の常であり、それに関する対策はいくらでもある。

Sewing Woman by Harriet Backer 1890
問題は皆がスルーしてしまいがちな「念」といった、確かにそこに存在するのに目には見えないというもの。
私はそっち担当なのですよ。
なのでそこは詰めていくよ。そこが肝心。
有形と無形とバランスを取りながら進まないと、どんな人も流れも行き詰るから。
そこでどん詰まりになっている人はこの世界、きっと想像以上に多い。
本日もお読みいただきありがとうございました。
と考えるとはみだし運の人はやはり何かしら「終わらせた方がいい “当たり前” 」が血の流れにあり、その色を薄めるのに一人では難しいから全然違う “当たり前” を持った人と交流したり、結婚して家庭を築いたり。そういった『自分が元いた世界』から離れた世界が救済になりやすいのですよね。
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ヴィルヘルム・ハマスホイ『縫製する少女 / アンナ・ハマスホイの肖像』1887年


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