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ひとつ前の記事は泣き言っぽくて酷かったですね。
気に入らない。
自分でも気に入らない。
でもこういう日もある、仕方ない。
で、昨日の今日ですが復活しました。
はや!
昨日は本当にグダグダでしたが、回復は早いに越したことないよ、うん。
気を取り直していこう♪
ところで私はドイツの文豪、ヘルマン・ヘッセがものすごく好きなのですが
全裸で登山するヘッセさん ( 別のこの写真に惚れたわけではないわよw )
彼の作品に 『 荒野の狼 』 というのがあります。
算命学で三柱異常干支を勉強した時
この作品に出て来る荒野の狼って三柱異常干支っぽくなかったっけ?
とずっと引っかかってたのですが、最近読み直していて
まさにその通り!
読めば読むほど何故か身に覚えのある彼のあり方、性質・・・
しかし三柱異常干支の特徴は今回の記事の主眼ではなく。
命式を見ると、人によって
- あまり変化のない安定した穏やかな環境、ポジションでこそ持って生まれた才能を生かし幸せに生きられるタイプ
- 例えば戦中戦後のような社会の動乱期、会社の創設時から安定に乗るまでの過渡期のような不安定な環境下にこそ燃え上がり本領を発揮、安定した平穏・無変化な場では腐ってしまう感じがするタイプ
とあるのですが ( もちろん0か100かではなくグラデーション )
この2番目の 動乱期派 の性質を抜群に分かりやすく描写した部分が文中にあって面白かったので、抜粋してみますね。
満足、無痛は素晴らしい。
苦痛も喜びも喚き立てず、皆がただひそひそ話し足音を忍ばせそっと歩く、この我慢のできる項垂 ( うなだ ) れている日は素晴らしい。
ただ残念ながら僕の場合はまさにこの満足が我慢できず、ちょっと続くと嫌に憎らしくむかむかしてきて、絶望して他の温度の中へ逃げ込まざるを得なくなる。
出来れば快感という方法で、やむを得なければまた苦痛という方法で。
僕はしばらく快感も苦痛もなく、いわゆる良い日の生ぬるい、気の抜けた我慢しやすい空気を呼吸すると、僕の子供じみた心の中は虚しく疼き惨めになるので、錆びた感謝の弦琴を眠そうな神の満足げな顔に叩き付け、この体に良い部屋の温度よりはむしろ、本当に悪魔に様な苦痛が身内に燃えるのを感じる。
すると僕の身内で、強い感情のセンセーショ
ンへの凶暴な欲望が吠え立てる。
こんな釣り合いの取れた平凡な、規格化された、消毒された生活に対する激しい怒りが燃え上がる。
また何かを叩き壊したい、例えばデパートか大聖堂か僕自身を叩き壊したい、途方もない馬鹿げたことをしたい、例えば二、三の反抗的な生徒に憧れのハンブルク行き切符を与え、少女を誘惑するか、きちんとした小市民社会の代用者たちの首を捻ってやりたいとかいう、凶暴な欲望が燃え上がる。
何故なら僕はこういう満足、健康、快適さ、市民の念入りの楽観主義、中くらいで普通で平均的なものの肥やし飼いを、何よりも酷く憎み、忌み嫌い、呪ったからである。
基本命式の内側に 正面衝突するエネルギーのぶつかり合い を持っていると、じっと落ち着いてのんびり暮らすなんて無理です。
たとえば毎日同じところに同じ時間に通って、同じ顔触れの中同じデスクに座り、淡々と変化の乏しい同じような仕事をし、お給料は安定してこれまた変化なし・・・
みたいなところにいると、自ら嵐を巻き起こしてしまうのです。
そのままではいられない。
嵐や問題を巻き起こす場は、職場だろうが家庭だろうが趣味の場だろうが・・・関係ありません。
そして、その自分の内側にある正面衝突にも度合いの多少があるのですが、ヘッセが何故にここまで正確に、激しくその心情を描写できたかというと
彼の命式には
水火の激突 といって
五行同士のぶつかり合いの中でも最も激しい
火 ( 陽 ) と 水 ( 陽 ) の激突
があるからです。
五行
というかそれ以外も水と火だけでできている命式なので、本人は大変です。
太陽が大海にドボンと落ちたらどうなりますか?
大変な水蒸気爆発になるでしょう。
イメージとしてはそれを自分が常に内側に抱えているということです。
水も火も常にやるかやられるか。
これが死ぬまで続くわけです。
その葛藤たるや。
もちろんこの命式には、壮年期が天将星でとか他にもたくさんありますが
この水火の激突が精神に与える影響はものすごく大きい。
そしてその激しい内面の葛藤こそが、こういった作品を生み出すエネルギー源となっているのです。
ヘッセの作品には
ああ、この登場人物はこんな命式持ってるなあ
と思い浮かべられ、且つその描写が
鑑定で解説する時にこんな風に言葉豊かに伝えられたらいいなあ
と思える抜群の表現が多いです。
なのでまた度々ブログに引用するかもしれません
昔、私がヘッセに完全にノックアウトされた作品は
有名どころの 『 車輪の下 』 や 『 デミアン 』 ではなく
これ
知と愛 (新潮文庫)
724円
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高橋健二さんの翻訳、日本語もものすごいんだこれが。
こんな美しい日本語書ける人もなかなかいないと思う。
まるで極上の音楽を聴いているようです。
大作なのでエネルギーと時間がある時じゃないと読めませんが、大お勧めです。
荒野のおおかみ (新潮文庫)
637円
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コメント
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>モニカさん
スペイン語で読まれたのですか、すごい!
こちらこそまたよろしくおねがいします♪
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>佳代(陰陽五行解析/算命学)さん
はい、これまでに読んだ中では一番好きなんです。
私はスペイン語版を読んだのですが、原語で読んでみたい!!(そのために独語習得ってもはや無理ですが、、、)
これからもどうぞよろしくお願いします!
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>ベア猫さん
まずはお悔やみ申し上げます。
天中殺に断捨離はお勧めです。
良い方向への転機になるといいですね。
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>モニカさん
一番お好きな本でしたか!
ヘッセ、本当にいいですよね。あれが言語でスラスラ読めるようになりたいですわ。
ブログお読みいただいているのですね、どうもありがとうございます♪
また今後もよろしくお願いします。
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天剋天沖の天中殺月に義母が亡くなりバタバタと過ごしておりました。最愛の実母を3年前に亡くしていますので、それから比べると内面的な精神的動揺も外からの親戚とのいざこざもなく、つつがなくすべてを済ませて送り出したという感じです。一人暮らしの義母だったので主人の実家のものすべてを処分し、しみじみと感じていることがあります。人間、死ぬときは何も持っていかれないのですよね。私の残りの人生は(今50代ですが)物欲なく、物を極力持たず、断捨離しながら生きていこと決心しました。
(先般の最低の仕事の人事考課の件は、すっかり忘れて
しまっているほど切り替えが早くなってますね。年をとると一つの事に悩んでいる体力がなくなるのですね)
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わ~!「荒野の狼」人生で読んだ数多い本の中で
一番好きなんです^^
まさかのブログ登場ですごく嬉しいです!!
ヘッセはいろいろ呼んだのですが知と愛はまだでした!
この機会に本屋さんへGOします^^
佳代さんのブログ最近偶然発見したんですが、
とても面白くて!
そしてほんとに頭の良い方だなあと、、、
算命学いつか見ていただきたいです。