本日はひっさびさの Frank Peter Zimmermann/ フランク・ペーター・ツィンマーマン(バイオリン)でブラームスのバイオリン協奏曲を聴いてまいりました!
行ってびっくり、わたくしの席が
驚愕の
この位置!!
お分かりいただけただろうか・・・
最前列のど真ん中。
いやいやいやいや待てまてマテ待て・・・
私こんな席取らないって!
オーケストラみたいな大人数モノ、離れた位置の左右中心で聴かないと分からないじゃない。一体どうしてこうなった??
と座席の前、放心状態のコレでいると
係の女性がやってきて
今日はね、オーケストラが大編成だから前2列を取っ払って舞台を広くして、3列目が最前列になってるのよ。なのであなたの席、ここで合ってるわよ。
って
いやそれでも・・・私としたことが前から3列目の席を取るか?なんで?ボケてたんかな?
しかしチケットを予約したのはもう随分前でさっぱり思い出せず。
とまぁ何故こんなに初っ端から饒舌に書いているかというと
本日のコンサート
すっごい良かったからー!!
キャー!
もう一音目から
うわーこの席大当たりや大当たりっ!!
当時の私ぃぃぃぃ~GJ!!!!
と自分で自分を大絶賛。
FPP氏の演奏を2mという超近距離で愛(め)で聴くことができるなんて、何この最高級の贅沢!?
至高の至福の細胞が大喜びする天国ですよ。ああ最高。
で、
ブラームスのバイオリン協奏曲ってよく知ってるはずだけど、どんなだっけ?
とぼわんとした感じで行ったのですが、始まった瞬間に頭の中にパーン!と広がった
爽やかに晴れ渡るベルリンの空
その下を気持ちよく歩いた時のあの空気
公園の緑
目に入ってくる、戦時中に天辺が壊れたまま残っている教会
そして高級感の漂う素敵な白い区画にあるケーテ・コルビッツ美術館。
そうだ、以前ベルリンに家族で行った時に、少しだけ一人で抜け出して街を歩き美術館を訪れたことがあって。その時にヘビーリピートで聴きまくっていたのが、彼の演奏するブラームスのコンチェルトだった!!思い出した―!
こちらの記事に当時のベルリンの写真がたくさんあります

あれをこんな間近な目の前で、表情も息遣いもステップも、そして気持ちの微細な動きまで指先で触れるように感じ取ることができる、こんな場所で体験できるなんて。
何という果報者なのだ私は。
そうして進む中、絶好調で第三楽章が始まってすぐに彼のバイオリンの弦が切れたのですよ。
そういう時はコンサートマイスター(第一バイオリンのボス)のバイオリンと交換して、そのコンマスさんも後ろの人のバイオリンと交換して・・・と、また第三楽章始めからやり直し。
これはコンマスからバイオリンを受け取ってチェックしているFPP氏。
そして再開する演奏。
ってさすがにコンマスさんもいい楽器使ってらっしゃるんだなー!と感心しました。全く遜色のない音色だった。
それにしても弾き慣れていない楽器でも全くそれを感じさせず、いつもの絶好調の演奏ができてしまうFPPさんもすごい。いや、すごいことなのよ。
流石だわ。
アンコールはシューベルト。私の大好きなシューベルト。
この新しい(弾き慣れないという意味で)楽器で上手くいくかな~?笑
と言いながら譜面を見て演奏なさったので
譜面台に視界とダイレクトな音を遮られてちょっと残念。
演奏はもちろん素晴らしかったですよ。ていうか彼の演奏好きなんだわ、私。もっと弾いて欲しかったな・・・
そうだそうだ、思い出した。
彼と本日のデュッセルドルフ交響楽団、コロナの時にもオンラインでコンサートをしていてすごく良かったのだった。

これは本日のプログラム
コンサート後半は FPP氏はナシ。
オーケストラだけで曲目は『ツァラトゥストラはかく語り』by リヒャルト・シュトラウス。
これは何かというと『2001年宇宙の旅』のアレですよ。絶対皆様もご存じのはず。(40秒あたりから始まります)
、
デュッセルドルフのオケはかなりレベルが高いと思う。
スカポンタンなオケが多い中 毎度外さず安心して聴ける、数少ない安定した素晴らしいオケです。
久々に良い演奏を聴けて幸せです。嗚呼、満足。
やはりいい音楽は聴くものですね。うん、生きている実感がメリメリ蘇りますし
ああそうだったそうだった、私ってこういう人だった
と本来の自分をちゃんと思い出せる。日々雑多なことに忙殺されてつい見失いがちだけれど。
この世界に音楽が存在して本当に良かった。
音楽のおかげで命を繋いでいるようなところが私にはありますので、とてもありがたい時間でした。
本日もお読みいただきありがとうございました。
コンサートが終わっても今の季節これくらい明るいのも嬉しいところ。
そして来週も2つコンサートに行くのです。
うふふ、楽しみ♪
パチパチパチ
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