ここからの続き、軽めの感想と言いながらすごい長文
主役のイ・ビョンホンは癸巳(かも)
私はよく書いているように、現実にありうる残酷で悲しい、後を引く映画・ドラマは見ません。
精神的に大ダメージを受けて回復に時間がかかるからです。
結果的に思ったほどダメージは受けませんでした。それより考え込んでしまうような作品だったな・・。
ダメージという点では特に戦争ものが最も酷いので普段は一切観ないのですが、何故このドラマを観ようと思ったかというと
主役のイ・ビョンホン氏が( 私と同じ ) 癸巳 だから!
といってもネットで生年月日を調べると、2種類出て来るのですよね。
1970年7月12日生まれと、8月13日生まれ。
7月の方で命式を見ると、彼は癸巳です。
私と同じ癸巳の人ってどんな演技するんだろう?と思って観始めただけだったのですが
いや~観て良かったよ!!
もう始まってすぐ、このドラマは 大当たり だと分かりました。
全てのクオリティがその他のドラマとは別次元のレベルだった。
癸巳のビョンホンさんってヨン様ブームの時にアイドル的に人気が出た人じゃなかったっけ?
という記憶があって、ただのアイドルだと思ってたのですが(無知)演技良かったよ。
音楽がすごい
このドラマのまず何よりも素晴らしかったのは音楽。
私は今まで映画やドラマで音楽がいいと思ったことは実はなく、良くて 音楽が気にならないレベルなのでOK 程度。
大抵は音楽のボリュームバランスがおかしかったり( 要はうるさすぎ )、入るタイミングが変
シーンと曲が合ってない、曲自体が酷くてない方がマシ、これを歌というな、などの理由で
音楽のせいでしんどくなってきて、鑑賞を途中で諦めることもすごく多いのです。
それがこのドラマは曲良し、タイミングよし、ボリュームバランス抜群
歌がちゃんと歌えてる、黒板を爪でひっかく音じゃない!(←超重要 )
と、途中からストーリーよりも音楽を聴くために観続けた、みたいなところがありました。
特に楽器演奏だけのものが作品も演奏も素晴らしかったよ。
中でも弦楽器全般、特にチェロ弾いてる人が際立ってた。
これはかなり良いチェロ奏者に演奏してもらってるぞ・・・と始終耳ダンボでした。
あの演奏家は絶対調舒星持ちさんだわ。
カメラワークも好き
そしてカメラワーク。
隅々まで細かく丁寧で、何より柔らかい。優しい。
画面の構成も明るさのバランスもよく、イライラする無理な動きが一切なく
背景との色や大きさの対比を使った魅せ方とか、すごいセンス。
感嘆。
と、これだけだと何なので算命学的なお話も。
家系の因縁解消を地で行く主要人物の一人
主要人物のこの写真、一番下の人
家系の因縁を一生かけて、逃げずに全身で受け止め解消しながら死んでいく、みたいな人なのです。
もちろん算命学の映画じゃないので『 家系の因縁が 』みたいな表現はなされませんが
父も祖父も周りの人間を家畜のように扱い利用し尽くし、平気で使い捨てながら生きる大金持ち。
当然あっちにもこっちにも深い恨みを抱いている人がいて、その恨みを彼の父や祖父( 既に死亡 )に直接ぶつけるのではなく
後年、孫世代である彼が復讐の標的になる。
そうそう、そうなのよ。こういう役割を引き受けて生まれてきた人っているんだよ。
と思いながら観ていました。
ドラマの中では物質世界の目に見える不均衡を、物質世界の目に見える形で解消される みたいな流れですが
現実世界ではそれだけでなく目に見えない部分で沢山影響が出て来ます。
みんな大なり小なりそういった家系の因果・因縁を背負って生まれて来るのだよね。
そしてドラマの中の彼は父・祖父のしたことを良く分かった上で、ニコニコしながら黙って復讐の標的になる。
まっすぐ全身で受け止める。
人生をかけて先祖の尻拭いをし、結婚せず跡継ぎもおらず、日本兵の拷問で若くして死んでいく。
末代運の宿命を立派に燃焼し尽くした生き方なのかな、なんて思って観ていました。
高宗、李氏朝鮮時代の国王
この作品の中で、やたらぽつーんと一人ぼっちに描かれる国王。
国王ってもっと常に周りに人がいて鬱陶しいくらいなんじゃないの?と思っていたのですが
近くに信頼できる側近が殆どおらず、学校の教室で一人ぼっちな人みたいなイメージでした。
で、Wikiを見てみると
高宗とも面会したイザベラ・バード談
背が低くて顔色が悪く、平凡な人で落ち着きがなく、両手をしきりにひきつらせていた
心やさしく温和だが性格が弱く人の言いなり
性格的な強さと知性があれば名君になれたかもしれないが、意志薄弱なのが致命的
セオドア・ルーズベルト大統領の末娘アリス談
皇帝らしい存在感はほとんどなく、哀れで鈍感な様子
朝鮮日報談
国際情勢に疎かった人物
何かあれば外国公使館への避難・亡命説が出回る国家指導者
と散々な言われよう・・・。
そこで命式を見てみると
戊 丁 壬
子 未 子
と土局潤下格っぽい命式。
土局潤下格とは本人は山の人(戊)なのだけど、本人の足元である土台が水となる形。
つまり山の下は水、水に浮く山という自然界には有り得ない様子が命式に表れるということ。
高宗国王の場合は月支に土性があるから完全に土局潤下格ではない。
でも沼地に浮かぶ山なので、やはりどうもバランスはとりにくい。
更に1886年~1915年までの3つの大運は 亥・子・丑 と水性が続き
特に李氏朝鮮が大韓帝国に切り替わり、外国からの浸食が酷くなる過渡期の大運が壬子と
一番居て欲しくない五行=水性が最も旺じる時期。
それでなくともおそらく体はあまり丈夫ではなく体力も少ない方で、ストレスが体に出やすいタイプ
特に腎臓・膀胱など水周り系に弱さが出やすい。
あまり国王という感じの命式ではない。
こういう人は自分に合った場所で生きないと本当に苦しい人生になる。
ただしお金には困らなかったはず( まあ国王なんだからそうでしょうけれども )
家族でも会社、国でも、集団の運はトップに立つ人の運に強く左右されますが
この時期こういう命式の人が国王になった、しかも34~63歳という国王の威力真っ盛りのはずの時期に
バランスを更に崩すような大運が巡って来る人が国王になったということは
この王家の流れに何か解消すべき強い因縁があったということなのでしょう。
命式と、それに合わせて考えるべき無視できない後天運の流れは、持ち主本人だけでなくその家系
そしてその人が何らかのトップであればその集団にとってもすごく意味のあるものだからです。
うわ~!軽めに感想書くはずが、すごい長文になっちゃったわ。
というわけでまだまだ書けますが、ウザいかも知れないのでここで終わります。
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