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韓国歴史ドラマ『ミスターサンシャイン』から歴史的感想

 

この記事の続き:

日本と近隣諸国、私の原体験
私がいたクラシックギターの世界は、殆どが男性です。 女性で演奏家として活動しているのは全体の1桁%、ほんの僅か。 その男性陣も殆どが白人男性。 アジア人はごくたまにいるくらいで、圧倒的少数派。 南米の人もごく少数ではあるけどいる。黒人・アラ...

 

最近見た韓国のドラマ『 ミスター サンシャイン 』

 

これは1875年江華島事件あたりから1904年の日韓議定書後あたりまでの歴史もの。

その歴史に登場人物たちの運命が翻弄されながら進んで行く、全24話の大作です。

 

などと知ってる風に書いていますが、私は学校時代日本の歴史、世界史、地理の全てがどうしようもなくダメでした。

どう頑張っても0.01㎜も頭に入らないので、入試半年前に全部捨てて倫理・政経に科目チェンジしたほどです。

大人になってから世界中を飛び回るようになって地理の知識は格段に上がりましたが

歴史に関しては改めて本やマンガを読んでみても相変わらずさっぱり興味を持てず、頭は空っぽのまま。

そんなわけでドラマを観ながらも年代や人物名、起こって来る事柄なんかをいちいちネットで調べながら観ていました。

日清戦争、日露戦争ってこの辺りの話だったのか

日韓議定書やら三国干渉も授業でやったなぁ、ふむふむそういう意味だったのね

とか調べていくと楽しいものですね。

 

で、このドラマ。

日本人は表情、言動やその言い方、やることなすこと一人残らず

極悪卑劣度イヤな奴度最高レベルで描かれています。

このドラマの視聴者の批評なんかをパラパラ見ていると

やっぱり韓国では反日教育が とか

これはドラマだから随分盛られてる、実際はこんな酷くないはずなので話半分で観ればいい とか

洗脳目的の反日映画だ といったような感想がとても多い。

実際すごい数の日本人が朝鮮半島やら遼東半島、満州あたりまでも進出していたことを考えると

民間レベルで助け合いやほのぼのした交流がなかったわけではないと思う。

 

ただ私が鑑賞中にずっと思っていたのは

現実はこんなに綺麗じゃない

ということ。

互いに斬られたり撃たれたり拷問されたり殺されたり・・・と残酷なシーンはあれど

やはりドラマという一定のカラーを保った作品内のことなので、お茶の間で家族が一緒に鑑賞できる程度に綺麗にまとめられている。

本当のところはもっと激しくぐちゃぐちゃのドロドロに醜く残酷で、それが絶え間なく何十年も続いたのだと思う。

そしてそれは日本兵だったからとか、日本人だったから、とは私は思わない。

( 注:日本は悪くない とは全く言っていない )

 

随分前に読んだ何かの本の一節

( あれやこれやの戦争犯罪は )特定の国の人だからそうした、そうなったわけではなく

戦争という状況が人間をそう変えてしまうのだ

だからこそ、人間をそのように残酷に変えてしまう状況は絶対に作ってはいけない。

が、本当にそうだよなあという思いとともにすごく頭に残っている。

ロシア兵だから、ナチスだから、大日本帝国軍だから・・・

起こって来る出来事を表面的にしか見れないと、特定の個人や集団がダメなんだと思わされてしまう。

こいつらさえどうにかすれば、と。

でもそうじゃない。

環境は人を作る。環境は人を変える。

いえいえ、そんなことわたくしは決して!と思うのは、今そう思う余裕があるというだけのことで

同じ環境にぽいと放り込まれて理性や道徳心を貫き通せるほど、殆どの人は強くはない。

人間、自分や特に家族が死ぬか否かという究極に苦しい状況に置かれたら、如何様にも豹変するものだと思う。

だからこそ、人間をそのように残酷に変えてしまう戦争という状況を絶対に阻止しなければならないのだ、と。

 

一方、歴史を調べながらドラマを観ていて思ったこと。

あの小さな半島を手に入れようとロシアと中国、そして日本という列強が虎視眈々と狙い争う中

漁夫の利を得ようとアメリカが一歩下がったところで手ぐすね引いて待っている。

そこにおける朝鮮半島の絶望感はすごい。

どう考えても、どこにも抜け道もなければ勝ち目もないから。

ドラマの舞台は1900年よりちょっと前あたりからだけれど、その後幾多の戦争で蹂躙され続け

南北に分断されながらもようやく独立したのが1948年。

それでも日韓議定書にある、韓国に不利な細かい条項のあれこれが正式に無効となったのはなんと1965年。

そんなに最近まで、そんなに長い間苦難の道を歩み続けたのか・・・と

韓国に今まで興味も知識も持っていなかった私は暗澹たる気持ちになってしまった。

残酷すぎる。

他国に対する警戒心と恨みが積もり積もって、それが国のメインカラーになったとしてもおかしくはない。

 

そんな中、やはり長期に渡って韓国に害を与えてきたのは日本なのであり

日本に対する怨念や不信感はそうそう簡単には拭えないのも理解できる。

その歴史を考えると、私だって朝鮮半島に生まれていれば『 日本憎し 』のカラーに染まっていてもおかしくはなかった。

家系の因縁解消という課題を背負って、先祖の尻拭いをするために生まれてくる宿命の人がいるように

国という1つの有機体の積み重なった因縁を解消する役目が、戦後世代の私達にはあるのだと思う。

そのためにも過去に何があったか、最低限知ること、そこから相手国の感情を想定する責任はあるだろうね。

 

そんなことをあれこれ考えつつも、でもやっぱり。

ここにも書いたように

日本と近隣諸国、私の原体験
私がいたクラシックギターの世界は、殆どが男性です。 女性で演奏家として活動しているのは全体の1桁%、ほんの僅か。 その男性陣も殆どが白人男性。 アジア人はごくたまにいるくらいで、圧倒的少数派。 南米の人もごく少数ではあるけどいる。黒人・アラ...

韓国は近い。

ドラマを観ていても、今まで全く知らなかったけれど何もかもがとにかく日本に近い、似ていると思う。

世界を俯瞰した時、やっぱり日本がまず友好関係を築くべきなのは隣国なのだろうと思う。

過去を互いに納得いく形で清算した上で、良く分かり合える隣人関係を築けるようになるのはいつなのだろうね。

 

明日はこのドラマの軽めの感想を書きます。

 

続きはこちら:

韓国歴史ドラマ『ミスターサンシャイン』軽めの感想
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