外国に行く人、いつか故郷に帰る人

すっかりフランス、ブルターニュの魅力にとりつかれた夫。

老後はあそこに家を買って住もう！

だって安いんだよ、不動産が。

などと言い始めておりまして。

だってさ、海の見えるちょっと小高いところにあるすっごい素敵な一軒家が

はるべみりおんで買えるんだよ、すごくない！？

はるべみりおんとは日本でいう1/2億円という感じでしょうか。感じではなく正式に計算し直すと、現在1ユーロ＝137円ですので現在の価値では6900万円くらい。

まあ、私たちが住んでいるデュッセルドルフだとその値段ではショボいマンションくらいしか買えませんのでつい感動しちゃうのは分かるさ、分かる。それで土地付き素晴らしい景色付きのこんな感じの、花崗岩レンガで出来たお洒落な家が手に入るのだと。

たしかに夢のようだ、素敵じゃないか。

しかし、だ。

私、フランス語できひんのやが？（半ギレ

何勝手に決めとんねん。

ああ、フランス語は勉強すればいいよ♪

だとぉ？貴様は学生時代から（中学校くらいだっけ？）フランス語もラテン語も習ってたから、まあ後はブラッシュアップすれば何とかなるよね♪くらいのものであろう。

いや、それ以前にだ。家庭生活、私と一緒になって20年経とうかというのに未だに『おかえり～』言いながら外から帰って来るレベルの日本語しかできず、嫁に自分の母国語を使わせることで家庭生活を成り立たせている分際で、この上更に老後に向けて私にもう一つ外国語をマスターさせようだとぉぉぉ～！？

ハイ、解散！

わたくしは親友と日本のどこかに小さいマンションを買い、そこで暮らしますんで。

だいたい西日本の地方都市だと中古マンションが結構安い値段で買えるらしく、婆さんになったらその辺でマンション買って（各自1戸）近くに住もっか♪と盛り上がっていたところでして。

だからと言って

じゃあオマイさんも来なさい、日本語は勉強すりゃええわ

などと自分に都合よく軽々しく私が言ったことがあったろうか？？よそ者がその地の言葉をマスターしてそこに住み続けるのがどれだけ大変なことかオマイはさっぱり分かっとらん。

これだから外国にまともに住んだことがない人間は全く！

となりますわね。

なのでそう言いますと

えっ・・・え！？そ、それもう決めちゃったの？決めたんだよね？

ぼ、僕は？〇〇ちゃん（私の親友）と日本に行っちゃうってこと？そうなの？？

と真剣に狼狽え始めましてね。

その親友が見つけたマンションの値段はこれこれこんなくらい（私でも買える）と言いますと

えっ！？そんな値段で買えるの？

じゃあもう今からそれくらいのマンション日本に買っておいて、一時帰国の時はそこに帰れるようにしとけばいいんじゃない？それ僕もしたい♪

と突然の超乗り気。何なんだ一体。

（実際は買ったとしてもその家の管理は誰がすんねん？ってところで頓挫しますわね。子供の学校があるうちはそんなしょっちゅう一時帰国できませんし。）

まあ・・・外国に住む人は日本人だけでなく、老後このままとどまるのか母国に帰るのか悩むところですよね。

私も体が動かない婆さんになってまでここにいたいかというと、NOです。

大体ここにいるのはそもそも一流のコンサートや美術館に思い立ったらパッと行ける超絶便利な所だから、というのが1番の理由。それが体力的にできなくなって、その上ボケてドイツ語は出てこなくなるわ・・・みたいな状態になってまでここにいたくない。なので最後の最後には日本に帰るのもいいよねえ、なんて友人と話していたのでした。

なのにその時期更に別の外国語を学ばなくちゃいけなくて、景色も食べ物も抜群だけど知り合いも何もおらず、そもそもアジア人を全然見かけないくらいのところで（笑）、美術館もコンサート会場も無茶苦茶遠い田舎に何が嬉しくて住まねばならんのだ。しかもフランス語というかなり難しそうな言語で。無理すぎるでしょ（笑

まあ一番いいのは最後まで元気で、ドイツ・ブルターニュ・日本と一つづつ家があって、好きな時に行き来できることですけれどね。

応援ありがとうございます♪　