行ってきました。
えっ、また!?
と言われそうですが、先週に続き昨日。神の演奏会第二弾。
ロシア人ピアニストのGrigoriy Sokolov, グリゴリー・ソコロフ氏のリサイタル。
今回はフランクフルトの Alte Oper Frankfurt(旧オペラ座)です。
中はこんな感じ。
今回はこういう角度で見える席でした。最前列。
もう舞台袖から出てきて演奏、そしてお辞儀のあと舞台袖に消えて行かれるまで威風堂々、神々しい雰囲気が濃厚ですごい。このお歳になられるまで、ずっとピアノ演奏一筋の人生だったからこそのこの神々しさなのでしょう。
1つのことをずっと続ける人生は素敵です。
この方は私が生まれる前にチャイコフスキーコンクールで満場一致で優勝なさって以来、ずっと世界で演奏活動の日々。
ただし日本には殆どいらっしゃらないようで、日本では幻のピアニストと言われているらしい。
ずーっとですよ!
この方は二度運の命式とか、人生途中であっちこっちコロコロ方向転換するといった命式ではないですし、ずっと一つのことをコツコツ続けて大正解の命式の人です(というか神です)。
こういう宿命を粛々と生きて生き神様のようになってらっしゃる存在を目の当たりにすると畏敬の念に打たれますね。私は変化も変化、変転変化してあっちこっち行ったり来たりしながら(壁にぶち当たりまくりながら)外から見ると意味不明な進路を辿ってなんぼな命式なので、純粋に尊敬します。
私がこの人の人生をやれと言われたらどうだろう?それは無理だな、と。
それはどちらがいい・悪いではなく、両方に課せられたこの世での役目が異なるということなのですが、だからこそ自分とは違う生き方で人々を幸せにしている人を見ると嬉しくなるのです。
しかし72歳でコンサート活動の日々。めちゃくちゃ大変ですよこれ。体力が。
Sokolov氏は普通のピアニストと違って
前もってSteinwayのグランドピアノを数台用意させておく
→ 前日に現場入りする
→ 現場に入っていきなり弾き始める
→ 1台徹底的に弾き込んだら次のピアノ
→ これを食事時間以外6時間くらいぶっ続け
→ その中から気に入った1台を選ぶ
→ 本番当日も何時間もずーっと弾き込む
→ 本番
→ 次の日また次のコンサート会場地に移動
→ 以下リピート
が常態、と以前TV番組で観ました。
だからこそ最初の一音から安定してる。大抵はどんな一流の演奏家でも、乗って来るのは早くて前半中盤からなのに。
でも!ですよ。
この『 体育会系?』みたいな体力勝負の妥協を許さない、余念のない準備の仕方。もちろんこんなの(ピアノ数台準備させて自分で選ぶ)が許されるのは超絶大御所だからというのはありますが、それより体力どうなってるんですか??と思うわけです。72歳ですよ?皆様の周りの72歳の方々ってそんなに体力あります?いやホントすごいよ。訳が分からない。
ほらやっぱり人間じゃないんだよ、人間の皮を被った神様なんだよ(笑
しかしそういうわけで昨日は我が家から約230㎞離れた会場まで往復しました。デュッセルドルフからフランクフルトというと『ふーん』という感じですが、日本の位置関係で言うとおおよそ 姫路⇔東京 とか 浜松⇔東京 とかなんだよね。そういわれると遠いなあ。
子供の学校があるので泊りでは行けず家に帰ってきたのは夜中の2時でしたが、ドイツは女性が夜独り歩きしても全然安全なので本当に有り難いです。
そして神の追っかけはこれで終わらないのですよ、フフフ・・・
本日もお読みいただきありがとうございました。
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