小さい頃、親がお金もないのに見栄張って一戸建て( のお化け屋敷 )を買う前、団地に住んでいました。
そこでは時々団地の人たちみんなで『 ドブさらい 』をしていたのです。ドブ掃除。
あれ私結構好きでね。
母は人とのコミュニケーション全然ダメな人だったので、そのカムフラージュに必ず私を連れて行ったのですが
小さい私が行くとそこにいるだけで可愛い可愛い言われるし、お手伝いしてえらいねえって褒められるし
お菓子貰ったりするしやたら可愛がってもらえて、家で延々母親のイライラをぶつけられるより全然楽しかったのです。
( なにその可哀想な楽しみ・・という声はそっとしまっておいて下さい・笑)。
ところで煮詰まり切った機能不全家族(※)に育った人たち、つまり毒親のもとで成長しなければならなかった人たちが
私は昔親にこんなことされた、あんな無茶苦茶なことがあった、絶対におかしい、理不尽だ、ひどい!
などとぽろぽろ吐き出すのを時々見かけます。
機能不全家庭とも称され、その状態は家庭崩壊もしくは家族崩壊と言われている。
不法行為(ふほうこうい)とは、ある者が他人の権利ないし利益を違法に侵害する行為。
またその場合、加害者に対して被害者の損害を賠償すべき債務を負わせる法制度である。
あれって実は『 家系のドブさらい 』をやっているのですよ。
そういう人を見かけて
いつまで昔のことを言っているんだ
親にも事情があったのだから理解してあげなさい( だからその口を噤め )
もういい加減前を向いて進めば?
みたいなことを言うのは簡単だしそういう人は多いです。
が、
いやいや、他家のドブさらいの邪魔はしちゃいけないし
ドブさらいをやってる方は、事情を知らない人の戯言を真に受けてドブさらいを中断しちゃダメです。
家系の流れを一本の水流に例えて考えると、今まさにドブさらいしなければ耐えられなくなっている人たちというのは
ドブについてるこれが( スクリーンというらしい )
自分のところでもう満タンに目詰まりしてゴミや腐敗物が溢れ返ってこれ以上先に水が流れない
何とか少しでも掻き出して流れをどうにかしないと息が出来ない、苦しい
だからと言ってスクリーンを取っ払ってゴミを先送りしちゃ駄目だ!
自分が何とかしないと!
と 祖先たちに代々先送りされテンコ盛りになった有害物質を一心に引き受けて、何とかしようと闘ってる人たち なのです。
本格派機能不全家族は一朝一夕には完成しません。一代にしてならず、とも言えます。二代でも無理でしょう。
そこには毒にしかならない親がいて、その毒親自身も
“ 家族全員無理なく自分を生きて互いに敬意と愛情を払い合う暖かい家庭♪”
の中で突然変異的に発生するようなものではありません。
何世代にも渡って懇切丁寧に、コツコツ地味な積み重ねで作り上げられた家系の芸術作品です。
大分ろくでもない芸術作品です。
何故毒にしかならない親になったのか、それはやはり更にその上の親に毒をぶちまけられ続けたから。
それを黙って飲み込まされた、周りに言っても理解されず『 大人になれ 』とドブさらいを中断させられたからです。
そういう家系はそれこそ、私が子供の頃団地で皆と掃除した、悪臭を放ち壁にヘドロがこびりついて怪しい色を放ち
スクリーンには色々なものが溜って水が先に流れて行かないドブと同じです。
水流ではなくドブです。The ドブ。ドブファミリー。
ただそうなる前に先代も、先々代も、もしかするとその前の代も
その流れと堆積した腐敗物をどうにかできるだけの力量を持って生まれてきたはず。
まだスクリーンが完全に目詰まりするほどでもない軽症で何とかできたはずなのです。
けれどもそれらを何とか掻き出して
次の代はこんな目に遭わせない!自分の代で終わらせよう!
とするのは 殆ど誰にも理解されないことであり、共感もされず、基本一人で立ち向かわなければいけない大変勇気のいること。
そして めちゃくちゃエネルギーを消耗すること でもあります。
なのでつい見て見ぬフリをする。その方が近視眼的には楽だから。まさに臭いものに蓋。
腐って悪臭を放つ、流れの完全に停滞したドブなのに
アタクシの家系は清流でござんす
とやってしまう。
そうすると周りとも摩擦が起きないから。
自分が腐敗物を飲み込めばその場は丸く収まるから。
ドブなのに清流のフリ。
しかし先代・先々代などいくつもの世代を経てぶちまけ続けられた毒々腐敗物が『 清流のフリ 』で消えるわけもなく
飲み込まされた・飲み込んだ自分は苦しくて堪らない。
誰でも傷んだものを食べたら食あたりでお腹を壊したり戻したりしますよね。
いやいや何も傷んだものなんて食べてませんよ?フレッシュなごちそうしか頂いておりませんことよ?
とカッコつけても、出すもの出さないとどうしようもない。あれと同じ。
でも外に向けてそれをすればドブがバレて一家の恥、自分も非難される、ならば!
と、素直で100%自分を慕い大事にしてくれる、完全無垢な弱い存在である子供の頭をひっ掴み
鼻を摘んでその口をこじ開け、そこにだばーっ!と毒々腐敗物を吐き出す。ぶちまける。飲み込めと強要する。
それをあわよくば一生涯続けようとする。
腐敗物を黙って受け入れてくれるゴミ箱の役割をしてくれる人間がいればこれ以上便利なことはないと
もう片方の親は見て見ぬフリ。これが分かりやすい機能不全家族。
これ、私自身が通って来た道なのでものすごくよく分かるしよく見えるのです。
私は25歳まで典型的な機能不全家族の中で猛毒に休みなく曝されて生きて来ました。
そしてそこから離れて同じだけの長さ、つまり25年経った。
機能不全家族でドブの目詰まりし切ったスクリーンの役割を今までの人生半分
そこから離脱して更に半分、というわけです。
なので9割5分がたドブさらいも終わったかな?くらいのところにいます。
本当に自分の家系がこんな清流であれば素晴らしいよね。
皆一生懸命清流出身のフリするわ。
でも大抵はドブ気味。
良くて、このフライブルクの街中を流れる用水路程度( 下記リンク先に説明あり、この水はアルプス山脈直流でかなり綺麗 )。
毒々腐敗物満載すぎて流れが詰まり、ドブとしてすら機能しなくなりつつあるドブ家系において
スクリーンの役割を負って生まれてきた人は
1、 それがもうどうしようもなく耐えられなくなったら、ドブさらいを諦めて一思いに爆破
→ 一家自滅になるような行動に出る
2、 ドブさらいし切れない、助けも求められない、だから毒物腐敗物が盛大に外に溢れ出した
→ 秋葉原の事件みたいに関係ない周りを巻き込む
3、 このままではドブさらいも儘ならないし家庭内で犯罪を起こすのも他人を巻き込むのも嫌だ、もう駄目だ・・
→ 自死
4、 僅かに残った力をかき集め、思い切って流れから離脱、離脱先でドブさらいを継続し新しい流れを作る
の4パターンに分かれる気がします。
( 注:ドブさらいをどんどん先送りしていくとある段階でそれ以上は不可能になります。
雪だるま式に腐敗度も量も上がっていくので何十代も続くものではない。つまり最終段階の4パターンを列記しています。)
長くなりすぎたので次回に続く。
コメント
この記事、とても分かり易かったです! という事は、私もドブサライチームの一員なのね!と妙に納得。笑 そして今、私は夫の家系のボランティアを担当してるのではないかと思ってます。子供達に悪影響を与える、ドブサライをリジェクトして来た向こうの家族には、近づかない様にと言って聞かせてます。私の家系は父や母の代で、かなりドブサライしたのではないかと思ってます。しかしながら、うちの家系はまだまだ清流にはほど遠く、私も頑張ってますよ。
パターン4が私かなと思いました。しかし、避難先でボランティア活動。笑 これも子供達の為と思い頑張りますわ。
おお、ご主人の家系のドブさらいも大変そうですね。
少しでも清流に近付けるには、新しい流れを作るのが手っ取り早く効果的ですから
今のボランティアしつつ・・でとってもいいと思います。
ブログ楽しみに拝見しています。
ありがとうございます。
家系のドブさらい。。良くも悪くも動いて攪拌する系や、引きこもりジリジリとその場に留まりゴキブリホイホイの様な役割で負を引き寄せ被る系等沢山の形がありますよね。。
代々の渦の中で本来自分が受けもつ業を、ピンポイントに見事に子供にスライドするタイプもあり、(母親がこれです。この人はそこまでして生まれてきたかったのかと驚きます。母の中心を見ていると「早く人間になりたい」ともぐら?に似た物体が想起されます。
算命学等で対処法を知りエネルギーを少しでも建設的に使えれば良いなと思います。
ああ、仰ることよく分かります。
ただ私がここで書いたのは(言葉が足りませんでしたが)子供にスライドして行った最終段階の世代の4パターンなのです。
このスライドはあるところでもうこれ以上スライドできなくなると思うのです。
ご指摘ありがとうございました。
追記しておこうかな。