この記事に貼れないのですが、2月12日までドイツ映画『帰ってきたヒットラー』、日本語字幕付きで全編見ることができます。


わたくし初めて視聴いたしました。
感想:
もの凄くよくできた映画。
最初から最後までダレない
ゲラゲラ笑える箇所がいっぱい入っている
テンポがいい
主役の演技が抜群でヒトラーそのもの過ぎる
特にあの独特の発音。
有名どころの映画のオマージュもふんだんに盛り込まれ、本当に始めは楽しく面白いのです。
が、最後まで見てあまりに重すぎてものすごく気分が悪くなってしまいました。
…。
日本にお住まいの方はそんなことはないと思う。
でも実際に外国人としてこの国に住む身としてはね。
『そんなものはありませんよ』というフリをしながら生きている大勢のこの国の人たちの、心の奥底にある外国人に対する憎悪や嫌悪をヒトラーがそれは鮮やかに見事に引き出して、煽り、それを基点に次第に皆がまとめられていく様がさもありなん、で。
終盤にユダヤ人の認知症の女性が出てくるのですが
ヒトラーを見た瞬間に正気に戻り
(イギリスの)爆撃じゃない
当時を思うと怒りがこみ上げるよ
あんたが私の家族をガス室で殺したんだ
。
昔と同じだね
同じことを言ってる
みんな最初は笑ってた
騙されないよ、忘れてない
出ていけこの極悪人め!
こいつを家から追い出せ!
と大絶叫する場面があります。
それに対しヒトラーは当然のことながら
(まさかあの老婆と、今自分の隣に座っている男性の彼女が)
ユダヤ人だったなんて本当に最悪だ
と吐き捨てます。
この映画を観ている間中、ヒトラーの命式を思い出していました。

この強烈すぎるほど訴える力の強さ。
そうなんだよ、あの映画での姿はまさにこの命式そのまんまなのです。
全方位的に人の心と感情を揺さぶり、刺さり、忘れられないものとして自らを印象付ける天賦の才能。
それも計算済み且つ隅々にまでこだわった演出、表現、完璧主義の妥協のなさを感じる存在の色。
華やかで威圧的で口撃的でありながらも、どこかくすっと笑ってしまうような可愛らしさとウィット、自然さも兼ね備えている魅力。
だって彼の命式を自然の風景に直すとこんな感じなのだもの。

この中の太陽がヒトラー自身ですよ。
実際の彼もかくありけむ
と思いながらも、その魅力と力強さ、信念を貫く確固たるスタイル、光を放つ存在感にあれよあれよと皆が惹きつけられていく様子など、シャレにならない恐ろしさがあるのです。
正直身の毛がよだちます。
途中ヒトラーが “人種交配が何故マズいか” という純血主義を、犬のブリーダーに説くシーンがあります。

人種が違うと合わないものだ。
シェパードとダックスフントがいる。
ニ匹が交配して子供が生まれたら、それは純粋にシェパードか?全然違うだろ?
その段階から完全なシェパードは未来永劫存在しなくなる。
それでいいと思うか?
といった寓話。
もちろんシェパードをドイツ人(アーリア人)、ダックスフントを外国人に見立てての示唆ですよ。
まあ気分悪くなるよね、私は。
家族もろとも名指しで糾弾されているのと同じだもの。

ドイツ生まれの奴もいる
親の国へ返せ
どこでもいい、追い出してしまえ
と言う人も出てきます。
(具体的には原理主義者やアフリカ人などが指されているのですが、まあ外国人全般だよね)
度を越えたユダヤ人揶揄も。

アウシュビッツ旅行にユダヤ人が1つ星の評価

免許の試験問題『ガスが出るところは?』
答えは『第二棟』
これ映画とはいえ、真面目に気分を悪くしたユダヤ系の人は多いだろうなと思いましたよ。
私が見ても相当気分悪かったもんな。
状況が変わればこの国は、というよりこの国民はあっさりその路線に戻るだろうとは常日頃からわりと肌で感じています。
でもこの国やこの国民というよりも、正確にはどの国であっても、どの民族であっても、そういうシチュエーションになったらそうならざるを得ないものでしょう。
戦争とはそういうものです。
そうなった時に私は逞しく生きていく気力も自信も皆無ではあるけれど、子供たちには何とか生き延びていって欲しい。
そんなことを思わずにはいられない作品でしたね。

もちろんそんなことにならないよう、平和が永久的に続いて行けばそれが一番だし、そうでなければ困りますよ。
本日もお読みいただきありがとうございました。
というわけでしばらく無料で視聴できるので、まだご覧になっていない方はリンク先からどうぞ。

いいわね?
ユダヤ人ネタは笑えない。

ああ、笑い事じゃない。
余談:
ちなみに我が夫の今は亡き祖母さん。
戦時中は新聞に使われる写真を撮る仕事もしていて、ヒトラーの演説時にももちろん居合わせたことがあるのですが
ヒトラーはとても小さいのに凄いカリスマだったのよね
とお話になっていました。
それを思い出して調べてみたところ、175㎝もありましたよ。
まあドイツ人の感覚からしたら小さいよね。男性の平均身長が182㎝だもの。
私は何となく165㎝くらいを想像していたので肩透かし。
映画の俳優さんは187cmと大きい方でしたよ。





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