多神集庭論というのがありましてね。
これは
神は自然の事物を平等に取り扱う。
しかしその平等というのは空間においては平等であるが、時間においては不平等なのであります。
というもの。
自然界に存在する木火土金水について
木の国
火の国
土の国・・
といったようにそれぞれに世界があったとして、陰陽の法則から全5世界が同時に『陽』に転じることはない。どこかが陽の時は別のどこかが陰、と言ったように全体でバランスが保たれている。
つまり神が火の国を応援している時は、水の国は神から遠い位置にいるといった感じです。
しかし。
それは『限定された時間の範囲』の話であって、時間のない無限の空間においては完全に平等なのですよ、というお話。
それな！それそれ！
ホンマそれよ！！
ってなりますよね。なりましたよ私は（笑）
これは人間に関しても同じことが言えましてね
空間においてのみ人間はみな平等である
とされます。
言い換えると、時間という範囲の制限された場では自ずと優劣・上下が生まれてくる。
つまり時間世界においては人間は不平等な存在なのです。
というわけです。
となっている皆の衆にもう少し分かりやすくご説明してみよう。
人間の本質の部分。魂にしときましょうか。
今現在この世にいる私たちは肉体の入れ物に自分の魂が入った状態で、時間限定で存在しています。
その今世という限定された時間においては人間にも不平等が見られます。（そやそや。）
しかし今世が終わって肉体を脱ぎ捨てて、また本来の姿である魂だけの状態に戻ってあの世に帰る。しばらくしてまたこの世に生まれてくる。それを繰り返す あの世 → この世 → あの世 → 以下リピート・・・ という時間に区切りを設けない無限の空間においては皆平等やねんぞ？という話です。
そやねん。ホンマそれ。
真ん中＝神様『そんな皆一度に相手にできへんねん！順番や順番！』
Hercules, 1921 John Singer Sargent
皆生まれてくるたびに平民をやってみたり、泥棒をやったり、戦士やったり、大臣やったり、女優やったり、乞食をやったりしてるわけですよ。それぞれの魂の必要に応じてね。
何故過酷な人生を生きることになるか、そうしてしまうかというと、大金持ちのボンボンとして一生安泰で遊んで暮らせる人生ばっかり繰り返してもしゃあないでしょう？
魂の軌跡も山あり谷ありなわけです。皆平等にあれもこれもしてええぞと。
それを思う時にですよ。
私は恐らくどこかの人生で人を2~3人●してるのですよ。ほぼ確信。それもわりと最近の人生。
一時期やっっったらその夢を見ましてね。
毎度夢の中では、その●した袋入りの遺体を隠しきれず
何をどう頑張ってももうあと数秒で見つかる、もうおしまいだ！
というところで心臓バクバクで目が覚めるのです。やたら臨場感溢れる夢で起きてもガッツリ感覚が残っている。
普段見る意味のない夢なんて起きた瞬間に忘れますのでね。
現実に起こっている、起こった、そして起こるであろう夢というのは質感が全く異なるので分かるものです。
私の魂も色々やっとるよ。
それとは別に例えばこの演奏を聴いた時。
この人は今回の人生を実現するために、これまでの何度もの人生を使って全てを完全に準備してきた。今回人生初っ端からいきなり本番を突っ走れるだけの技量と仲間と運と・・・必要なもの全てを揃えて生まれて来たのだと分かった瞬間があったのです。魂の成熟度が半端ない。
周りを見渡せば皆さんにも『この人がそれじゃないか』というような人っているかも知れませんね。
別に若くして成功する人全てがそうだというわけではない。
ただ、まだ何十年も生きたわけじゃない、今世だけで考えたらあれもこれも経験があるはずのない年齢で尋常じゃない成熟度・完成度の何かを社会にもたらす人というのは、それを目的に魂の旅をずっと続けて来た人なのだろうと私は確信しています。
私の好きなピアニスト、Evgeny Kissin/エフゲニー・キーシン氏だって、Grigory Sokolov/グリゴリー・ソコロフ氏だってそう。
そして最近見つけたその手の人、進撃の巨人の作者である諌山創氏。
神懸った、想像を絶する深みと完成度なのですよねこの作品。
訳が分からないほどのレベルで今後も何度でも読み返したい。よくこれだけのスケールの話を、中弛みしないことはもちろんのこと、無数の伏線を全て完全に綺麗に回収して終わらせ。読み手によって何通りにも解釈できる話のラインの可能性を残し。この世界や生きることに関して多くの気付きをもたらし。
一体何者だよこの人？
と思わざるを得ないのですが、この方も現在の年齢は若くとも、魂年齢が相当に成熟した人なのだと推察されます。
そういう人ってたまーにいますよね。本当にたまーにですが。
というわけで、我々も今回の人生で今現在も『不公平やないかい！』と色々ぶーたれることはあるわけですが（笑）魂の存在という無限レベルで見れば皆平等。心配ご無用でございますよ、と。
きばってもいいしきばらんでもいいぞ。
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