私の弟は医者なのですが、昔こんなことを言っていました。
医者が診察して専門的に出したり使ったりする薬はかなりきついものもあるから、それに比べればドラッグストアなんかで簡単に手に入る薬というのは言ってみれば毒にも薬にもならないような無害なもの、安全なものが殆どだよ。
( 注:もちろん使用量を間違えたりしちゃダメですよ )
何となくそれを今日思い出しました。
処方箋なしで簡単に手に入る風邪薬などがほぼ気休め的なものであったとしても、じゃあそれが毒にも薬にもならないようなものだからなくてもいいかというと、やっぱりあった方が良い。だってそういうもので助けられる人は沢山いるから。
算命学や占いという分野も同じだなと。
世に出ている『 本日の◎◎の運勢は 』『 △△の人の今年の開運方法 』みたいな広く浅く多くの人に利用してもらう目的の占い。あれは誰が読んでもどこかに当てはまる部分があるようにものすごくざっくり人間のパターンを分けて、それについ薄く広く書いてある。
大抵は算命学や四柱推命のごくごく一部、たとえば天中殺グループだけとか、十二大従星だけとか、それにちょこっと陰占の干支を掠らせてみるだけとか・・・を使って、とにかく薄く引き伸ばして伝えてある。
( 西洋占星術については分かりませんが、多分同じような感じでしょう。)
なので
当てはまるといえば当てはまるけど、違う部分もある。でも信用しても別に大きな不幸には繋がらない。
というようなもの。いわば毒にも薬にもならないドラッグストアで誰でも入手できる薬。それで助けられる人もきっとたくさんいる。
ただ私はやはり専門医でありたい。
算命学の極一部だけを利用して人間を見るのではなく、全て総動員してもっと深く。もっと個人個人に対して本気で本格的に。一つ一つの命式を読み込んで、その人の話を聞いて、その人物及び人生の核の部分を深く把握し、如何に人生を充実させるかを探りたい。伝えたい。
おそらくドラッグストア系の占いで助かる人は、そもそも占いなんぞ必要のない人。
個別鑑定でも位相法や後天運の天中殺など全部すっ飛ばして殆ど陽占でしか見ないような簡易鑑定もとても多いですが、それで何とかなる人も傷が深くない、持って生まれた生き辛さレベルが最高値を示しているわけではない人。
私は自分の経験から、算命学に精通している人でも普通に読むだけでは分からないような変わった命式、極端な特殊命式で生き辛さレベルMaxでどうすればいいか分からない・・・という人に助け舟を出したい。そこが多分私が請け負うこの世界での役割。そういう人にこそ算命学でその人の本来の姿を解析し伝えて行きたい。そのために算命学をやっているのだと思う。何故なら私自身が算命学によって自分の姿を再認識させられ、めちゃくちゃ救われているからです。そしてそれはやはり専門医的な鑑定になる。その路線で自分が納得いく鑑定を続けて行きたいなと思っています。
( ただそういう人たちにどうやって私の存在を知ってもらうのかは、今後改良すべき課題ではあります。)
The Surgeon E. Pavlov in the Operating Room, 1888 by Ilya Repin
この絵、隣にいたフランス人のおばさまは見た瞬間に『 ひえぇ・・』って言ってた(笑
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